夜の爪切りは縁起が悪いと言われるのは、爪切りをあわてて夜にしなければいけないほど忙しい生活を改めてねという、親が子を思う思いやりなんです。
何時までなら良くて、何時以降はダメという決まりは特にありませんが、夜に爪切りをしなければならない状況が良くないということですよ。
「夜、爪切りをすると親の死に目に会えない」とも言われ、不安に感じる人も多いですよね。
しかし、この迷信が生まれた理由の一つは上記で述べたように愛情に満ちた親心なんです♪
他にも迷信の理由には諸説ありますが、全てに共通して浮かび上がってくるのは「あなたを大切にしてね」という優しさなのですよ。
この記事を読んで、あなたなりの爪切りスタイルを一緒に見つけ、心身共に健康な生活を心がけてみましょう♪
夜の爪切りは何時までならいい!?特に決まりはない!
「夜の爪切りを何時までに終えなければならない」という決まりはありません。大切なのは、あなたがゆとりをもって夜を過ごし、落ち着いた気持ちで爪を切ることです。
夜というのは、日没から日の出までの時間帯であり、1年間のうちでそれは変化します。
夏の日没は19時過ぎ、日の出は4時過ぎになり、夜は約9時間あります。
冬は16時過ぎに日が沈み、7時少し前に日が昇るので、夜は14時間半以上になります。
つまり、夜といってもその時刻が1年間を通じて固定されているわけではありません。
では、夜、つまり暗い時間帯の爪切りを避けた方が良いという言い伝えはなぜあるのでしょうか?その背景を探っていきましょう!
夜の爪切りがダメな理由2つ!そこに秘められた意味も!
ここでは、夜に爪切りをしてはいけないと言われる根拠を2つ紹介します。
これらを知ることで、「夜に爪切りをしてはいけない」に秘められた本当の意味を知ることができますよ。
理由①:薄暗い中で爪を切るとケガをするから
明治時代になって発電所ができて電灯が普及するまでは、夜の灯りはロウソクや行灯(あんどん)、提灯(ちょうちん)などでした。
一般的に室内で使用されたのは行灯(あんどん)で、それは目を近づけて本がやっと読める程度の明るさでした。
そのような暗さの中で爪切りをして万が一ケガをしてしまうと大変ですよね。
当時は現在のような医療がなく、衛生面も悪かったので、ケガから化膿してしまう危険性も高かったのです。
そして、化膿により命を落としてしまう子どもも多くいました。
この迷信には、そのような悲しいことが起こるのを防ぐ意味が込められていたと考えられています。
理由②:夜に爪を切ることは不道徳とされていたから
爪や髪、血液という人体から分泌されたり着脱可能なものは、特別な意味づけがされていました。これは、世界の様々な文明で共通する特徴です。
例えば、江戸時代の上級階級では脱落した歯や爪を、死後一緒に埋葬する風習がありました。
また、日中は人が活動する時間帯で人社会における道徳や秩序が重んじられる一方、夜はお化けや妖怪、幽霊などが活動する時間帯で、人の道徳や秩序が通用しないと言われていました。
夜の時間帯に、特別な意味をもつ「爪」を切ることは、人の道を反する非道徳的な行為だと考えられていたのです。
つまり、夜の爪切りは禁止であるという暗黙の了解があったということですね。
夜の爪切りを禁じることで子どもに「不道徳とされている行為をしない」ということを学ばせ、秩序や道徳を重んじることの大切さを教えたかったのでしょう。
秩序や道徳を守って人とのつながりを大切にし、幸せに長生きしてほしい、子どもに対するそんな思いが感じられる迷信ですよね。
2つの理由に秘められた意味は「あなた自身を大切にしてね♪」
以上の2点から、夜爪を切ることを禁止する真の目的がわかりましたね?
それは親が子に対して、「あなた自身を大切にして健康で幸せな生活を送ってほしい」と願ったことにあります。
「ケガをしないでほしい」「道徳を重んじられるゆとりを持ってほしい」「人とのつながりを大切にしてほしい」という願いは、子を大切に思う大人たちの優しさそのものです。
「夜に爪を切ること」を、理由なく禁止したかったわけではないとわかりましたね。